Unreal Engine 4でのOculus Quest、Oculus Quest2用VRアプリケーションの開発環境構築方法

こんにちは、Takumです。

今回は、Unreal Engine 4でのOculus Quest、Oculus Quest2用のVRアプリケーションを開発するための開発環境構築方法について紹介していきたいと思います。

Oculus Quest用の開発環境の構築は非常に工程が多く大変ですが、以下の手順で順番に設定していくことで開発環境を構築することができます。

Unreal EngineでOculus Quest 用VRアプリケーションの開発を今後行っていきたいという方は、最後まであきらめずに設定してみてください!

では順番に進めていきましょう!


開発環境構築方法


Unreal Engineとは

まずは、VRアプリケーション開発に使用するUnreal Engineについて簡単に説明していきたいと思います。

Unreal Engineとは、アメリカのEpic Games社が開発したゲーム開発用エンジンで、プレイステーションやNintendoのゲームのみならず、 AndroidiOSVRなど、幅広いハードウェア用のアプリケーションを開発することができます。

Unreal Engineでは、光の反射や水の描画など、リアルに近い非常にクオリティの高いレンダリングをすることができるため、 現在はゲームのみならず、映画製作や建築物のシミュレーション、NASAの訓練用システムなど、非常に幅広い用途で使用されています。

つい先日、Unreal Engine 5がリリースされ、億を超えるポリゴン数を扱うことが可能になり、レンダリングのクオリティもさらに高くなっています。

Unreal Engineは今後ますます幅広い用途で使用されることが考えられるため、Unreal Engineの開発スキルは是非身に着けておきたいスキルといえます。

では、これからOculus Quest用アプリケーションの開発環境の構築方法について説明していきたいと思います。


1.VRアプリケーション開発用ハードウェアの準備

まず開発環境を構築するためには、手元にDirectX11以上に対応したグラフィックボードが搭載されているPCと、Oculus QuestまたはOculus Quest2を用意する必要があります。

Unreal Engineのデータ容量は20GBを超え、Assetの容量も数GBほどします。

また、5GB以上するOculusソフトウェアやGeForce Experienceが必要となり、Oculus QuestはAndroidベースのため、Android Studioもインストールする必要があります。

そのため、40GB程システムディスクを使用してしまいます。

お手元のPCのシステムディスクに40GB以上の空きがあるか確認してから作業を開始するようにしてください。

以下に必要な要件を公式サイトから参照しておきます。

推奨ハードウェア

オペレーティング システム
Windows 10 64-bit
プロセッサ
Quad-core Intel Intel または AMD、 2.5 GHz またはそれ以上のプロセッサ
メモリ
8 GB RAM
ビデオカード/DirectX Version
DirectX 11 または DirectX 12 対応のグラフィック カード

出典:ハードウェアおよびソフトウェアの仕様


以上の要件を満たすPCを用意することができたら、早速Unreal Engine のインストールに進みましょう。


2.Unreal Engineのインストール

まずは以下のURLにアクセスしてクリエイターライセンスの列にある今すぐダウンロードボタンを押してUnreal Engineをダウンロードしてください。
Unreal Engineのダウンロード


今すぐログインまたはサインアップの画面が表示されるので、アカウントを作成したことがなければ、サインアップでアカウントを作成してからログインしてダウンロードしてください。

ダウンロードが完了したら、ダウンロードしたファイルを実行してインストールしてください。

インストールが完了したら、EPIC GAMESのログイン画面が表示されるので、ログインして進んでください。


ログインが完了したら、以下の画面が表示されるはずです。

ここではまだUnreal Engineがインストールされていないため、右上のエンジンのインストールからインストールを開始しましょう。

今回はUE_4.26をインストールすることにします。


インストール場所は変更せずそのままインストールを開始してください。


インストールが開始されたら以下のようになるはずです。


インストール完了したら起動ボタンが表示されます。 

ここまで来たらOculusソフトウェアのインストールに移りましょう。


3.Oculusソフトウェアのインストール

Oculusソフトウェアは以下のURLからダウンロードしてください。
Oculusソフトウェアのダウンロード

Oculusソフトウェアはソフトウェアのダウンロードをクリックすることでダウンロードできます。


ダウンロードが完了したら、ファイルを実行してインストールしてください。

実行したらそのままスタートボタンを押し、利用規約に同意して進んで下さい。

インストールが完了したら、FacebookまたはOculusアカウントを使用してログインしてください。

もしどちらのアカウントも持っていなければ、下の登録ボタンからFacebookアカウントを作成してください。


ログインが完了したら、「OculusClient.exeを開きますか?」と聞かれるので、「OculusClient.exeを開く」ボタンからOculusソフトウェアを開いてください。


Oculusソフトウェアを開いたら、VRダウンロードの画面が表示されるので、次へを押してダウンロードに進んでください。

次に進んだら、「ヘッドセットを選択してください」と表示されるので、お手持ちのゴーグルに合わせて選択してください。


次に進んだら、「ヘッドセットを接続してください」と表示されるので、お手持ちのゴーグルをUSBケーブルでPCに接続してください。


PCに接続したら、ゴーグル内で「データへのアクセスを許可」の画面が表示されるので、許可するを押してください。

ゴーグル内でOculus Linkをオンにするか聞かれるので、オンにしてください。

そうすると、以下のように緑のチェックマークが表示されて次に進むことができるようになります。


次に進んだら、ケーブル接続を確認してくださいという画面になりますが、どちらでも構いません。

全ての設定が完了すると「Oculus Linkの設定が完了しました」という画面になります。


以上でOculusソフトウェアの設定は完了です。


4.Android Studioのインストール

以下のURLにアクセスし、下にスクロールして表示されるライセンス契約に同意するをクリックしてください。
Android Studioのダウンロード


ボタンをクリックしたら、過去のAndroid Studioのバージョンが一覧で表示されるので、 Android Studio 4.0をクリックしてインストーラのダウンロードを開始してください。


ダウンロードが完了したら、実行してインストールを開始してください。

インストールボタンが表示されるまで何も変更せずNextをクリックして進んでいき、そのままインストールを開始してください。

インストールが完了したら、Nextをクリックして進んでいき、 以下の画面になったら、Start Android Studioが選択された状態でFinishを押してAndroid Studioを起動してください。


起動したら、Import Android Studio Settings From...が表示されるので、Do not import settingsを選択してOKを押してください。


OKボタンを押すと、Data Sharingが表示されますが、これはどちらを選択しても問題ありません。私はいつもDon’t sendを選択しています。

Android Studio Setup Wizardが表示されたらNextを押して次の画面に進んでください。

次に進むとInstall Typeが表示されるので、Customを選択してください。


Select default JDK Locationは変更せずそのまま進んでください。

Select UI Themeはどちらを選択してもらっても構いません。

私は目に与える疲労のことも考慮していつもDarchlaを選択しています。

SDK Components Setupは変更せずそのまま進んでください。

Emulator Settingsは一切使用しないため、変更せずに進んで下さい。

以下の画面画面まで来たら、Finishをクリックしてインストールを開始してください。


インストールが完了したらFinishをクリックしてAndroid Studioを起動してください。

起動したら右下のConfigure内のSDK Managerをクリックして設定画面を表示してください。



まず初めに、上の方に表示されているAndroid SDK Location内のパスをコピーしてメモ帳などに保存しておいてください。

次に、上のタブにあるSDK Toolsを選択し、右下のShow Package Detailにチェックを入れてOKをクリックしてください。

表示された画面を下にスクロールしていくとNDK(Side by side)という項目が現れるので、 その中の21.1.6352462を選択してOKをクリックしてください。


進んでいくとLicense Agreementが表示されるので、Acceptを選択した状態でNextをクリックして次に進んでください。

進むとNDKのインストールが開始されます。

インストールが完了してinish を押したら、Android Studioでの作業は終了です。

では続いてGeForce Experienceのインストールに進みましょう。


5.GeForce Experienceのインストール

GeForce ExperienceはGeForceのグラフィックボード用ドライバーで、このドライバーインストールすることによってUnreal Engineの動作を安定させることができます。

ドライバーをインストールしていないと、Unreal Engineでクラッシュする頻度が高くなるので、これは必ずインストールするようにしてください。

Radeonのグラフィックボードを使用している人は、AMDのドライバー&サポートをダウンロードし、そこからドライバーの更新をしてください。
GeForce Experienceのダウンロード
AMDのドライバー&サポートのダウンロード

ダウンロードが完了したら、ファイルを実行して以下の画面まで進んでください。

以下の画面が表示されたら、NVIDIAグラフィックドライバーおよびGeFoce Experienceにチェックが入った状態で同意して続行するをクリックしてください。


インストールオプションは高速(推奨)を選択して次に進んでください。次に進むとインストールが開始されます。


インストールが完了したら立ち上げNVIDIA GeForce Experienceが選択された状態で閉じるをクリックして起動してください。


起動できたらログイン画面が表示されるので、ログインしてください。

ログインしたら「ゲームとアプリケーションの最適な状態を保ちましょう」と表示されますが、スキップするをクリックしてください。

スキップしたら、左上のドライバーを選択し、右上に表示されるダウンロードをクリックしてダウンロードを開始してください。

ダウンロードが完了したら、カスタム インストールをクリックし、すべて選択された状態でインストールを開始してください。


インストールが完了したら、Unreal Engineの設定に移りましょう。


6.Unreal Engineの設定

まずは、Unreal Engineを起動してください。

Unreal Engineが起動できたら、ゲームを選択して次へをクリックしてください。


次に進んだら、バーチャルリアリティを選択して次へをクリックしてください。


プロジェクト設定は変更せず、プロジェクトを任意の場所に作成してください。


初回はプロジェクトの作成にかなり時間が掛かり、固まっているようにも見えますが、プロジェクトの作成は問題なく進んでいるので、 開くまで何も触らずにしばらく待機していてください。


プロジェクトが開いたら、左上の編集タブからプラグインを選択してプラグイン設定を開いてください。


左の一覧にあるVirtual Realityを選択し、Oculus VR有効にチェックが入っていることを確認してください。

有効になっていない場合は、有効にしてください。


確認できたら、エディタのトップに戻り、今度は編集タブにあるプロジェクト設定を選択して設定画面を開いてください。


設定画面を開いたら、マップ&モード内のエディタのスタートマップMotionControllerMapに変更しておきます。


続いて、対応プラットフォーム内のAndroidにチェックを入れてください。


続いてレンダリング内のモバイルMSAA4x MSAAに変更します。


下にスライドしていくとVRの欄が表示されるので、その中にあるモバイルHDRのチェックを外してください。

チェックを外すと今すぐ再起動 ボタンが右下に表示されるので、再起動してください。

再起動が完了したら、再びプロジェクト設定を開き、一覧にあるAndroid SDKを選択してSDK、NDK、JAVAのパスを追加していきます。

SDKは先ほどAndroid Studioの設定時にコピーしたパスを貼り付けてください。

NDKのフォルダは以下の場所にあります。
パスのユーザ名の部分は自身のPCのユーザ名に変更して貼ってください。
C:\Users\ユーザ名\AppData\Local\Android\Sdk\ndk\21.1.6352462

JAVAのフォルダは以下の場所にあります。こちらはそのままコピーして貼り付けてもらって問題ありません。
C:\Program Files\Android\Android Studio\jre



パスの設定が完了したら、一覧にあるAndroidを選択して下さい。

選択したら、一番上にプロジェクトはAndroidプラットフォームに対応していませんと赤く表示されているので、 今すぐ設定をクリックしてください。

緑色になれば問題ありません。


下にスライドして最低限のSDKバージョン23ターゲットSDKバージョン25に変更します。


下にスライドし、ビルド内にあるArmv7(またはarmeabi-v7a)をサポートのチェックを外し、 arm64(またはarm64-v8a)をサポートにチェックを入れます。


下にスライドし、高度なAPKパッケージ化内にある、Oculusモバイルデバイス向けのパッケージエレメントを追加を2回クリックし、 Oculus Quest2Oculus Questを追加します。 

再び下にスライドしていくと、赤くプロジェクトはGoogle Playサービスプラットフォームに対応していませんと表示されるので、 今すぐ設定をクリックします。

クリックして緑色に変われば問題ありません。


上記の設定がすべて完了してら一度プロジェクトを閉じてください。

プロジェクトを閉じたら、以下の場所にあるSetupAndroid.batを実行してください。
C:\Program Files\Epic Games\UE_4.26\Engine\Extras\Android

実行すると以下の画面が表示されるので、終了するまで何も触らず待機していてください。

「続行するには何かキーを押してください...」と表示されたら、適当なキーを押して終了してください。


これですべての設定が完了しました。


7.Oculus Questでプレイ

まずはOculusソフトウェアを開いてください。

開いたらPCにOculus Questを接続してください。

接続が完了したら、Oculus Linkを開始してください。

Oculus Linkを開始したら、先ほどのUnreal Engineのプロジェクトを起動してください。

プロジェクトを開くとVRプレビューが選択可能になっています。


VRプレビューを選択したら、プレイをクリックして下さい。

以下のようにVRでプレイすることができればOculus Quest用アプリケーションの開発環境の構築はすべて完了です!


環境構築お疲れさまでした!


今回はVR用の開発環境構築編でしたが、これからどんどんVRアプリケーション開発に関する情報を発信していく予定なので、ぜひ参考にして頂ければと思います!

これからもどうぞよろしくお願いします!